書評 第13回「このミステリーがすごい!」大賞超隠し玉『僕が殺された未来』

第13回(2014年度)「このミステリーがすごい!」大賞超隠し玉 『僕が殺された未来』 春畑行成 「このミステリーがすごい!」大賞創立15周年記念の超隠し玉のなかでは、唯一まともな作品でした。 おとなしく、平凡な大学生「僕」高木正一は、ミスキャンパスの小田美沙希が失踪したと、親友の須藤健太郎から聞かされます。 アパートに戻った「僕」は、60年先の未来からやってきた中三の大塚ハ…

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書評 第10回「このミステリーがすごい!」大賞超隠し玉 『陽気な死体は、ぼくの知らない空を見ていた』

第10回(2011年度)「このミステリーがすごい!」大賞超隠し玉 『陽気な死体は、ぼくの知らない空を見ていた』 田中静人 この作品を出版した理由がさっぱりわかりません。 「父親と兄を小学生の女の子が殺す」というワンアイデアだけで突っ走った作品で、リアル感はなく、ティーンエイジャーの心理も薄い。 そもそも別の家庭の子どもが、大地、空、光という名前というのはありえるでしょうか。こ…

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書評 第12回「このミステリーがすごい!」大賞超隠し玉『ホテル・カリフォルニアの殺人』

第12回(2013年度)「このミステリーがすごい!」大賞超隠し玉 『ホテル・カリフォルニアの殺人』 村上 暢 アメリカ南西部のモハーベ砂漠にあるホテル・カリフォルニアが舞台。密室殺人を扱う本格ミステリです。 自称ミュージシャンのトミー(富井仁)は、ヒッチハイクの途中、ドライバーのジミーの気まぐれで砂漠の中に忽然と現れた「奇跡の泉」を見物するために、モハーベ砂漠に入り込みます。しかし…

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書評 第6回ポプラ社小説新人賞『パドルの子』

第6回(2017年)ポプラ社小説新人賞受賞作 『パドルの子』 虻川 枕 ほんの少し現実と違う物語世界を構築しています。丁寧に文章がつづられていて、現実世界とずれた別の世界をのぞいている感覚で読めます。 しかし肝心の「パドル」が甘い。これでは願い事がなんでも叶う装置になってしまって、物語をゆるくしています。まるで「ドラえもん」のよう。 カナヅチの主人公がパドルするにはかなりの勇…

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書評 第15回「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉 『小さいそれがいるところ』

第15回(2016年)「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉 『小さいそれがいるところ 根室本線狩勝の事件録』 綾見洋介 母の遺言に従い、”石”を返すため、北海道を訪れる大学生の白木恭介。 無人駅の駅寝も厭わない鉄道オタクの吉井悠司。 この二人のそれぞれの旅の途中で、「狩勝の裏金」「イフケ集落一家惨殺事件」に巻き込まれ、出会い、反目するも協力して窮地を脱していくミステリー。 …

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書評 第39回小説推理新人賞奨励賞「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」

第39回(2017年)小説推理新人賞奨励賞受賞作 「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」 木江 恭 中学の美術教師・赤沢洋司52歳が死亡しているのが見つかります。遺書とUSBメモリがそばに残されていて、警察は自殺との判断に傾いています。 それを追う若手女性刑事・優希は、偶然見つけた写真投稿のSNSで、赤沢が女子生徒の写真をアップしているのを知っています。しかし、それを捜査本部に報告でき…

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書評 第33回太宰治賞「タンゴ・イン・ザ・ダーク」

第33回(2017年)太宰治賞受賞作 「タンゴ・イン・ザ・ダーク」 サクラ・ヒロ 知り合って5年。結婚して3年。妻の「K」は天ぷらを揚げていて、やけどをし、顔を夫に見られたくないために地下室にこもってしまう。市役所に勤める夫「僕」は「まあ、女心とはそういうものかもしれない」と自分を納得させます。 風変りな女だが頭は良く、プログラミングの腕も一流で、地下にこもりながらもスマホゲームの…

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第9回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞 『神の手廻しオルガン』

第9回(2017年)ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞 『神の手廻しオルガン』 須田狗一 ナチスドイツの「金髪の野獣」ラインハルト・ハイドリヒの暗殺、現代日本で起きた猟奇殺人、同じく現代のポーランドで起きた殺人事件。時間と空間を超えた舞台設定は島田荘司の名著を彷彿とさせ、「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」に応募した著者の選択のよさに感心しました。 もちろん選考委員の好みその…

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書評 第24回松本清張賞 『明治乙女物語』

第24回(2017年)松本清張賞受賞作 『明治乙女物語』 滝沢志郎 高等師範学校女子部の夏は、すらりとした長身で美貌、成績も首位の咲にあこがれると同時に、平凡な自分にややうんざりしています。同室の後輩、みねは勉強よりも手芸にうちこみ、キンはいちばん若く、おちゃめ。 この4人の群像劇に、高等師範学校の女生徒が踊る夜、鹿鳴館に爆弾を仕掛ける予告が届くというサスペンスミステリーに仕立てま…

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書評 第9回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作 『さようなら、お母さん』

第9回(2016年)ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞作 『さようなら、お母さん』 北里紗月 教育熱心な母の管理下で育った兄と、小学校受験に失敗した妹の玲央。玲央は母に徹底的に無視され、それに耐えかね、兄の援護もあり、大学入学を機に独り暮らしをしています。 その兄が、原因不明の、指先から広がる腫れと灼熱感、モルヒネも効かない痛みと苦しみの中、自殺します。献身的に看病を続け…

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