ミステリーの資料になる本もご紹介しています。
『本格ミステリー・ワールド2007』
監修 島田荘司
本格ミステリーファンのための本格ミステリー案内ですが
そのファンのなかに、新人本格ミステリー作家志望者も含まれます。
本格ミステリー新人賞案内、
二階堂黎人と山田正紀による応募者へのアドバイス、
そしてどんな本格ミステリーを読んだらいいのかまで
これから作家になる人のために懇切丁寧に解説しています。
麻見和史×鏑木蓮×二階堂黎人の新人対談、
加納朋子×柴田よしき×篠田真由美の鼎談では
デビューするまでの試行錯誤も語られています。
『島田荘司のミステリー教室』
島田荘司
ミステリーを書きたい人、
読みたい人のためのミステリー案内。
「作家のタマゴとのQ&A」では
ミステリー作家のデビュー、
基本的なミステリーの書き方、創作上のヒント、
トリックなどのノウハウを披露しています。
丁寧にコメントしていてわかりやすい。
台湾メディアとの質疑応答、巨匠の本格論からは
小説への愛情がひしひしと伝わってきます。
『法月綸太郎ミステリー塾 日本編 名探偵はなぜ時代から逃れられないのか』
法月綸太郎
日本のミステリー史をひもとき解説しています。
膨大なミステリーの形式とトリックの集大成。
特に思想のミステリー作家・笠井潔と
新本格のパイオニア・島田荘司という
日本を代表するミステリーの新しい形を
作った作家には深く迫っています。
その他13人の現代ミステリー作家の
トリックやプロット、意図を作品から読み取ります。
しかし、それにとどまらず
作家の「作意」さえも俎上で切り刻んでいます。
アイディアをミステリーにするまでの
過程が読み取れます。
『推理小説作法 あなたもきっと書きたくなる』
江戸川乱歩/松本清張共編
50年ぶりに復刊した名著。
江戸川乱歩が推理小説の書き方を多角的に分析。
また松本清張の「私の創作ノート」は読み応えがあります。
『ミステリーはこう書く! 最新完全メソッド』
若桜木虔
ミステリーを書く上で必要な技術を解説。
警察取材、法律、医学、毒物、鑑識などの
情報や知識の習得方法、参考書などは
ミステリーの資料としても役に立ちます。
トリックの作り方、身代金強奪の手口は
過去の事例を引き、それらをうわまわる作品を
編み出すように示唆しています。
ミステリー系の新人賞を目指す人は必読。
アメリカ探偵作家クラブ
アメリカ探偵クラブ(MWA)に所属するミステリー作家たちが
インタビューに答えたもの。
アイディアの発掘、プロットの構築、ストーリーの構成、
リアリティ、書き出し、人物造形、視点の問題などについて
多くのミステリー作家たちが答えています。
当然のことながら、それぞれのやり方、書き方があり
これから作家を目指す人がそのなかで自分に合う方法を
取捨選択できるようになっているのがアメリカ的。
さらに推敲、削除、スランプ、ステレオタイプなど
より深い内容まで触れられていて
ミステリー以外のジャンルにも共通します。
『ミステリの名書き出し100選』
早川書房編集部編
海外ミステリのなかから名作といわれる作品の書き出しを集め
35名の評論家、研究者、翻訳家が論評を寄せています。
まさに「名作に名書き出しあり」。
淡々と日常を綴りる書き出しに込められた著者の企み。
あるいは、書き出しに重要な伏線を張っているが
もちろんラストまでそれが明らかにならない展開。
また、書き出しのたった一言に込められた主人公の状況。
ミステリがお手本ですが
これらの技法はすべての小説に繋がります。
『暗号事典』
吉田一彦/友清理士
古今東西の暗号を集めた事典です。
カエサルの暗号から公開鍵・量子暗号までの実用暗号、
暗号機エニグマ解読作戦や
真珠湾攻撃をめぐる諜報戦などの第二次大戦秘話、
NSA(アメリカ国家安全保障局)やCIAの暗躍、
マリー・アントワネットや
メアリー・ステュアートが使った歴史的暗号、
忍者の暗号、三国志の暗号、推理小説の暗号、
ポーから『ダ・ヴィンチ・コード』に至る
フィクションの中の暗号など
その仕組み・歴史・物語を約1300項目で解説し
おもしろいエピソードを披露。
この労作は本格ミステリーに限らず
さまざまなミステリーに役立ちます。
ミステリーを書く上で欠かせないのが
警察をはじめとして、さまざまな資料です。
どのようにこれらの資料を集めていますか?
もしかしたら、ご自分の知識だけで書いていませんか?
そういうミステリーはリアリティに欠けるだけではなく
さまざまな点で間違っていることが多々あります。
新人賞の選評でも指摘されることもあります。
ミステリー作家だったら、自分で調べて
わかりやすい資料にしておくのは、当たり前のことです。
警察組織や操作方法、鑑識や法医学、取調べ、
逮捕拘留の手続き、刑事の実生活など
詳細に分類された資料が必要ですが
一度作ってしまえば、何度でも使えます。
ぜひ新人賞を目指す段階で、用意してください。
新人賞受賞作から、
きちんと資料に裏づけされた設定と物語を書きましょう。
●ミステリーの資料●
●作家になるための参考書●

